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2007年 09月 26日 ( 1 )

■no titled

うちの母はとろい。
自分の母親捕まえてなんてこと、と思われると思うのですが、善くも悪くも本当にとろいし、それを悪い事とは思わずにきちんと生きている人なのです。

そんな母に、「とろこさん」というあだ名をつけられた、かつての母のルームメイトであり、親友が、昨日の晩に亡くなった。
今日の早朝に、娘さんからの電話で知ったと。
きっと、知り合いにも伝えなくては、と思った一番最初がうちの母だったんじゃないかなと思う。

だれもが反対したお医者様と結婚して、本当にたいへんだったらしいけど、娘息子あわせて4人の子だくさんで、その子供たちは本当にとろこさんのことを愛して、発病してからもずっと献身的にお世話をしてきたそう。最後のその時には、旦那さんも含めて全員がそろった中で、優しい顔をしていかれたと。

宅急便で返って来たばかりの梱包された大きな絵を前に、私にとっての朝一番、まだ起きていない頭のまま、そんな話を聞いて、なんだか何も言えなかった。

とろこさんは、ちょうど母のおかあさん、私のおばあちゃんにあたる人と同じ年齢で、同じ病気で亡くなったことになる。
母が、とても久しぶりに長女さんから連絡をもらったのが、今月の初めごろ。そのときは、もう長くないと宣告されていて、そのことも母は聞いた上で、姫路の病院へ2度、お見舞いに行っていた。ちゃんと、会えてよかった。しゃべれてよかった。母の作っていった差し入れも、ちゃんとおいしいと食べてくれたらしいから。

小さい頃に会ったきりで、直接、たくさん話した事のある人じゃないんだけど、ずっとずっと名前だけはしっかり覚えていて、よく会話の中にも出て来た人だったから、なんだかとても悲しかった。
でもきっと、たくさんの子供に愛されて、遠くから会いに来てくれる友達も居て、大変だった人生でも、しあわせだったと信じたいなと思う。

アトリエに来て、留守電が1本。
とろこさんと同じ病気になった、アメリカにいる、大切な人からの電話。
その人とは私がfaxで、向こうからはたいがい電話で連絡をしているのだけど、何度か連絡がないまま、ここ数ヶ月が経っていて、だんなさんがアメリカ人だし、何かあったとしても私にまでは連絡がこない気がして、とろこさんの話を聞いてからすごくドキドキしてたから、なんだか床にへたり込んでしまった。
元気そうな声でよかった。
本当によかった。

そんな生と死の確認の一日。
アトリエに、丸くて小さな木を買った。
花屋さんから、一輪の花をプレゼントしてもらった。
花は、母のために連れて帰ろうと思う。


結局のところ、とてもありきたりな言葉にたどり着くのだけど、
私の大切な人たちが、どうか、心穏やかでありますように。


追記:
次の日、学生のときの友達から添付付きのメールが届いた。
第二子の男の子が元気に生まれたと。
ほんとうに生死に関わる事がたくさんあった日だったのだなあ。
でも、私の周りで認識出来る範囲だったってだけで、今もどこかで、そういうことは繰り返されているんだと思います。
きっと、考えすぎても考えきれない内容なんだ。
by webkuan | 2007-09-26 23:55 | ■日々

浴衣ブランド「コトコ」デザイナー。和を描く「空」の、日々感じた事や、お知らせなど。


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